LTVとは何か?|意味と役割の説明|LTVの特徴と計算式|を理解しよう!

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LTV(顧客生涯価値)

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LTVの意味とは?

広告やマーケティングに携わる人だけではなく、卸し業や小売業などの販売に携わる人も、「LTV」というコトバ(アルファベット)を一度は聞いたことがあるはずです。
それほどに、このLTVというコトバは一般化しています。

では、その意味や内容をしっかりと人に説明できる人は何人いるのか・・・というとかなり怪しいのではないでしょうか?

何となく雰囲気で使っている。
会話に入っていたので何となく相槌をうっていた。

そんな人も決して少なくないはずです。
そんな人たちのために、ここでもう一度LTVをしっかりと分かりやすく説明していきます。

LTVとはLife-Time-Value(ライフ・タイム・バリュー)の単語それぞれの頭文字をとったものです。

直訳すると「人生(生活)時間価値」となりますが、それは間違い。
正しい日本語訳は「顧客生涯価値」です。

【一人の顧客、一つの顧客(会社をイメージします)が、特定の商品や企業と取引を始めてから、それを終了させるまでの期間に、どれだけの利益をもたらしてくれるのか?】というのがLTV(顧客生涯価値)です。

もっと身近な感覚で言えば、

【このお客様は、ウチ(お店・会社)のこの商品やサービスをあと何年買ってくれて、どれぐらいウチに利益をもたらしてくれるんだろう?】というものです。

その額って知りたいですよね?
それを一定の方法で測ることが出来るのが「LTV」なのです。

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なぜ「LTV」が必要なのか?代表的な3つの理由

確かにある商品のLTVが解かれば、それはそれで嬉しいけれども、ただ「知りたい」という理由だけで計測するわけではありません。
LTVを計測するには重要な理由が主に3つあります。
なぜLTVが必要なのか?を知ることが、LTVを理解するための早道だと言えます。

LTVが必要な理由 その① 【少子化と人口減少対策】

新聞やテレビで「少子化問題」や「人口減少」を取り上げない日がないほど、今のトレンドは「人が減っていく」という方向にあります。
これは「モノ(サービス)を買ってくれる人」がこれからどんどん減っていくということです。

商品やサービスが同じでも、去年100個売れていたものが、2年後には80個になるかもしれない・・・
絶対量としてモノが売れなくなっていく時代にこれから私たちは生きていくわけです。

その時に重要になってくるのが、一人(一社)が買ってくれる金額の総額を少しでもあげることで、それがLTVの考え方の基本となっています。

LTVが必要な理由 その② 【新規顧客と既存顧客】

「1:5の法則」というのをご存知ですか?
一部では「5:25の法則」とも呼ばれているのですが、これは「新規顧客を獲得する費用(エネルギー)は、既存顧客を維持する費用(エネルギー)よりも5倍かかる」というものです。

ただでさえ減っていく人口の中で新規顧客を掴むには今以上の大変な労力がかかります。
それに比べると既存顧客としっかり繋がっている方がコストも安く売上確保のハードルも低くなります。
今のお客様に「あと一つ」「あともう一回」「あと少し」買ってもらう方が利益につながり易いのです。

LTVは、ある意味お客様の自社へのロイヤリティ(ファン度)を測る道具で、その指標として登場したのです。

LTVが必要な理由 その③ 【広告費の目安】

たとえば今年、新規顧客を1,000人獲得したい――そんなキャンペーンを予定したとします。
さて、いくらの広告費まで使えるのでしょう?LTVが解からなければ答えは別の計算で出すことになります。

「去年はこれだけ使ったから」とか「見積りがこの額だったから」とか「他社ではこれぐらいらしい」とか。そんな理由では正しい正確な数字は出ません。

仮に1顧客あたりのLTVが12,000円だったとしましょう。
すると、1,000人の新規顧客が集まれば12,000円×1,000人分で1,200万円の生涯売上が期待できますから、広告費は「1,200万円が上限だ」という計算が可能になります。
(正確には12,000円の売上から計算できる利益額×1,000人分という計算になります)

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LTV―言葉の使い方

何となくLTVというのがどういうものか掴めてきたでしょうか?そうすると、こんな場面や使い方でLTVというコトバが登場します。
少し例を挙げてみましょう。

  • 「この商品を我が社で最高のLTVを獲得する中心にしたいね」
  • 「一回の、目の前の、取引に捕らわれずに、常にLTVを意識して取引して欲しいんだ」
  • 「LTVの鍵を握るのは、リピート率だよ。そのリピート率を左右するのが顧客のロイヤリティなのだから、ロイヤリティを失う接客態度がどれだけダメージを与えるか?よく考えればわかるはずだ」
  • 「実際どういう広告を出稿するのか?は、LTVを計算してから決めなければ」
  • どうですか?アナタもLTVを聞いたときはこのような場面ではなかったでしょうか?LTVを理解すればこのような場面でもアナタは意見を積極的に述べることができるでしょう。
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LTVの計算式

LTVというのはどうやって計算するのでしょう?以下がその計算式です。

  • LTV計算式
    簡易型【購買単価×購買頻度×継続期間】
    実践型【平均購買単価×利益率×年間平均利用回数×平均利用年数】

漢字ばかりでややこしく見えますが、一つ一つ分解して見てみると、どちらもそれほど難しいものではありません。
考えてみれば当たり前のことで商売やビジネスを展開している人なら誰でも一度は触れたことがあると思います。

ただ、これらの数字をこうしてまとめて計算式にしているのがLTVの重要なポイントです。
そしてLTVをアップさせるにはそれぞれの数値をアップさせることにつながり、具体的な販売戦略や、中長期的な経営戦略の布石となるのです。

計算例を以下に書いてみましょう。ある通信販売会社の新規商品キャンペーンの広告費を算出するときで考えてみます。

 自社平均購買価格:5,000円
 商品利益率:40%
 年間平均購買件数:2.5回
 既存顧客平均購買利用年数:3年

この商品は、一回買うと平均5,000円ほどの売上があがる商品で、その商品の利益率が40%ですから、利益額は2,000円(5,000×0.4)です。

2,000円の利益があがる商品を年に平均2.5回買ってくれるので、1年で5,000円(2,000×2.5)の利益が期待できます。
その年間利益が平均3年間は予測できるので、最終的なLTVは15,000円(5,000×3)となります。

各指標が解かっていればパソコンで難しい関数計算をする必要もなく、電卓ですぐにLTVは計算できます。

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LTVと関係が深い用語

LTVという考え方が急激に広まったのは1990年代頃です。
その時期については、たまたまそうなったのではなく、実は理由があります。
コンピューターの膨張的な普及によって1990年代にビジネスの世界で発達したのがCRMでした。

CRMはCustomer-Relationsship-Manegement(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の略で日本語で言う「顧客管理」のことです。

誰が、何を、いつ、どのタイミングで、何回、いくらの金額で、購入するのか?という大量のデータを扱うことができるようになって、優良顧客と既存顧客の違い、既存顧客が休眠顧客になる条件などが飛躍的に解るようになってきました。

その時にわかったことが「優良顧客の買上げ額や買上げ頻度がもたらす重要度」で、その延長にあるのがLTVという考え方でした。

ですから、LTVとCRMは切っても切れないほど関係が深い、いわば親子関係といえます。

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企業やビジネスでの事例

トヨタ自動車が発信していた有名なキャッチコピーに「いつかはクラウン」というものがありました。
これは、「車を最初に買うときはカローラでも、いつかはクラウンに乗りたいですよね・・・当社の最高級車をいつかは是非乗って(買って)くださいね」というメッセージです。

つまり、一生涯トヨタとお付き合いくださいという、平均利用年数アップを狙うと同時に、カローラからクラウンに移行することで、購買平均単価もアップさせる効果を狙っているのです。

もう一つ、カメラで有名なキャノンは、プリンターも重要な販売商品の一つですが、実はプリンター機器ではほとんど利益を生んでいません。
キャノンが狙っているのは、プリンターを買った顧客が必要になる「インク」の販売です。

数年に1度買うプリンターで儲けるよりも、年に何度も買わなければならない「インク」の方に主眼を置いて、プリンターはそのインクを使って(買って)もらう入口(サービス)商品という位置づけにしました。
今ではキャノンはインクでの売上が会社のかなりのシェアを占めています。

「1顧客あたりのLTVをどのようにすれば最大になるのか?」を考えたときに生みだされた戦略として有名なものは、ジレット社のカミソリです。ジレット社はカミソリの会社ですが、LTVの視点から見れば、「実は儲け頭は交換するカミソリ刃である」と考え、カミソリを大幅に値下げしてカミソリ刃で収益をあげるモデルに転換しました。
キャノンとそっくりですね。

実はこのモデルを最初に考えたジレットを称して「ジレットモデル」と呼んでいるほどです。

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まとめ

「利益を伸ばしたい」時、今やLTVという考え方は欠かせないものとなりました。
一回の取引での利益では長くビジネスを続ける原資にならないからです。
これは、私たち(消費者)にとって悪いことではありません。

私たちが、ある商品や、ブランドのファンになって支持すれば、親切な対応や接客、知りたい情報、そして特別なサービスの提供など、その見返りをその企業は私たちに返してくれることになるからです。

今日、アナタが買った商品、今日、アナタが受けたサービスはすべて、誰かの、何かのLTVに組み込まれていきます。それを想像したらLTVというコトバもアナタにとって無縁なものではなくなるはずです。

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